ベル姫様と溺愛ナイト様
それから4人でテーブルを囲み、朝食とも昼食とも言えない食事をとった。
出されたサンドイッチはボリュームがあり、味付けも抜群だった。
しかも食後のコーヒーとフルーツの盛り合わせも用意されていた。
ジェミロは「有り合わせですまない」と言っていたが、到底そうは思えない程の出来だった。

「おねぇ、やっぱりこのサンドイッチ美味しいって!
お店のメニューにしようよ!」

「ベル、こないだも言ったろ?
これ開発段階。まだ店には出さないぞ?」

「え~? 充分美味しいのになぁ。
わたし、これ大好き!」

サンドイッチの最後の一口を頬張り、ベルは満足気だ。

「なんっか足りない気がするんだよなぁ。
自分の納得いく仕上がりになるまでは、まかないだ。
また作るから、味見してくれな」

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