ベル姫様と溺愛ナイト様
「ん～！　甘いっ！　美味しっ！」

お酒って美味しいのねぇ、と、ベルはピンクの液体の入ったグラスを片手にくすくすと笑った。

「うまいか？
それな、度数低めのピーチカクテルなんだ。
始めて飲むならそのくらいかなって」

妹の嬉しそうな姿に、ほっとした表情を浮かべる姉。
そんな２人のやりとりを、レイもメロゥも微笑ましく見守っていた。

「ん？　お前達もボケっとしてないで食え、それに呑め！
折角あたしがいつも以上に張り切って用意した料理と酒だ！
お前達の歓迎会でもあるんだからな。
存分に腹に収めろよ？」

視線に気づいたジェミロが、男二人に声をかける。
その台詞に頷き笑みを浮かべ、男二人はそれぞれ料理に手を伸ばした。

「……？　ベル？」

一通り食事も酒も会話も楽しんで、そろそろ寝ようかと相談していた時だった。
ベルが、じぃっとレイを見つめていた。
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