アンティークドール
「本気でショック受けてんの、満。早くやってしまうわよ」
星麗那が俺の肩をポンポンと叩いて、苦笑いをした
「………まじショックだし」
俺は最初はそのままずっと立ち尽くしていたが、ようやく正気に戻ってきて作業にとりかかった
他の男子も俺と同じで服を着ているのだからと、必死で解釈した
「満君!あそこのお客さんのオーダーをとって来てちょうだい」
同じクラスの女子が厨房から俺に言ってきた
あまりこの格好を他の奴に見られたくないが、仕方ない仕事だ
「…ご注文は?」
「キャ~!君可愛いね、名前なんて言うの?教えて!」
ケバい女子が冗談半分に言う
「…ご注文は…?」
「んーっ?ショートケーキで」
「はい、わかりました」
俺はオーダーを聞いてから厨房に伝えるために、歩いて行った