アンティークドール



「あぁ…星麗那ちゃんは擦り傷だけですんだみたいだよ」


シャランと心臓にキツく縛られていた鎖が解き放たれた


星麗那は…無事


身体から力が抜ける



「………良かった」


気が抜けすぎていて、俺は無表情のまま呟いていた


「満っ」



病室のドアが開いて星麗那が入ってきた


「良かった…星麗那が無事で…」


俺の頬には温かい涙の粒がどんどん伝い落ちていった





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