アンティークドール
「いやならいいわ、人間にとっては【死】は恐怖だものね。無理にとは言わないわ」
彼女の奇妙な笑い
まるで俺の選択はわかっていると、見透かしたような笑い
あぁ、そうだよ
決まってるじゃないか
「そのゲーム、挑戦しましょう」
彼女の表情には喜びと飢え
これで、自分は死んでしまうかもしれない、消えてしまうかもしれない
でも―…真千を助けられるなら
人形の髪が揺れた気がした、風に靡かれてユラユラと
漆黒の闇に墜ちて行く俺を見ながら…―‐