アンティークドール



「う……」


一瞬競り上がって来る嘔吐物に、小さな呻き声をあげる


「っ…ぷ」


胸元を掴み、必死に阻止した



「いや…いゃああああ!!!」


星麗那は絶叫する



しかし、この場所だけが別世界のようにその叫び声は外の人には届かない


「………ぁ…」


声が漏れるようにでる



まさか…現場が荒されるなんて…


証拠品の検討もつかないぐらい荒された現場は、まるで俺をあざ笑うかのようにそこに存在していた





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