アンティークドール



俺はコンビニに行くことにした


セブンイレブンだ



寒い風が頬に当たりながら、俺はゆらゆらと橋を渡る



川の水はザプザプと荒めに流れていた


目の前に見えるセブンイレブンはほんわかと明かりを灯している



そっと手動のドアを開ける


店内ならではの香りが鼻をかすめる


俺は雑誌を手に取って、立ち読みをすることにした


持っているのはテレビ覧だ


最近はテレビを見る猶予なんてなかった


だから先週分の覧をジックリとみた



あー…これの再放送があったんだよな


見たかったなぁ…



こうしてみると、しみじみと【普通】の生活が懐かしく感じる



俺はもう【普通】じゃないんだよな…―





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