アンティークドール
「あなたは…たしか…昨日満がお世話になった……」
『はい、アンと申します。あれから事故に会うなんてお気の毒に…』
この綺麗で透き通る声…忘れはしないアンティークドールの声
俺は振り向く
「…アンティークドールっ…!!」
『母親の死は悲しいだろうけど、はやく欠片を集めて再構成しないと…忘れてないわよね?』
「あぁ…忘れるわけないさ…!おまえの店に行ってから事故で死んでしまった真千の事はね!」
できる限り小声で言った
アンティークドールがすごく悲しそうな顔をしていたから
『真千さんのためにも、母親のためにも…あなたはゲームに勝たなければいけない…』
アンティークドールは急に人形に戻ったかのように複雑な口の動きで言う
ギョロッと目玉を一回転させて、また俺に焦点を合わせる