アンティークドール



「あーぁ…もうちょっと見たかったのに」


「………ごめん」



「どうしちゃったの?そんな怯えた顔ちゃってさ…?」



いつの間にそんなに怖がっていたのか…俺の顔は青色に染まっていた



「………ごめん」


「なんでそんなに謝るのよ?まぁ…いいけどね、それにしてもあの店主さん美人だったよね」



ドクン……ッ


心臓が飛び跳ねる


あの人間離れした整頓な顔立ち、金色に靡くシルクのような髪の毛


真っ赤でどんな薔薇よりも美しい唇



不適に笑うあの横顔


誰もが美人と思う美貌は俺にとってはすべて【恐怖】



まるで、逃れられない運命かのように俺の思考に巻き付いて離れない存在が揺らめく





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