アンティークドール
「わかった……、解けた」
「…え?」
「このヒント…解けた」
俺は目を鋭くし、星麗那、ユージと順に見回した
「まず、犯人は斑の気をひく必要があった」
「気をひく?」
「あぁ、犯人は窓から入ったんだ。窓をいちいち開けてから後ろから刺しかかったらバレるだろう?」
「あ!もしかして、あの転がっていた野球ボールで窓を割ったのか!」
ユージが思いついたように言う
「俺もそう考えた」
「でも、それじゃダメじゃない?だって犯人は窓から入ったんでしょ?窓を割れば逆にバレるわよ」
「そう、そこなんだ。どうも引っ掛かってしょうがない」
「……そうか…」
「たぶん原理はあっていると思う。だが、野球ボールを使い、窓を割る以外の何かで気をひかせたという事になる」
「余計難しくなっちまったぜ」
ユージがあーぁといいながら鼻をこする