アンティークドール
「皆、席につけ」
先生がチャイムと共にやって来て、皆に号令をかけた
「はい、噂は怖い。秘密にしていたのだがバレているようだ。転入生が来た」
ひゅーっと男子が口笛を吹く
「入ってくれ」
先生がそう言って、ドアの外に話しかけ注目は集まる
転入生はストレートの黒髪を靡かせ、コツコツと華麗に入って来た
「はい、自己紹介をどうぞ」
「天海 雪姫【アマミユキヒメ】です、皆さんヨロシクお願いします」
ほぅ、と吐息をはいた
溜め息がでるほど、美人で声も綺麗で透き通っていた
一つにまとめられた黒髪が、サラサラと輝き、眼鏡のレンズを通して見える目はつぶらで可愛い
知的さ、可愛さをそなえたまさにすべての美をかねそろえていた