完璧生徒会長様の憂鬱。
ただの学祭のカフェなのに食器は高級ブランドのオーダーメイド品、メニューは有名洋食店シェフ監修。
いやいやいや。
高校生の学祭ですよ?
この頭が緩いご子息たちをまとめて今まできちんと学祭を開催してきた歴代の生徒会長は何てすごいんだろう。
2、3年はある程度経験があるからそこまでツッコミどころはないのだが、1年だけは桁外れに違う。
まだ企画が通ったクラスは4クラス中、1クラスもない。
「おい、会長から許可降りたら一発OKだからって由乃にばかり資料提出するな。こっちでも見るから早くこい」
先が思いやられると肩を落とす私の前にズラリと並ぶ生徒に呆れたように声をかけてきたのは秀。
「あ、はいっ」
「すみませんっ、お願いしますっ」
そして私の前にいた行列の半分くらいが秀の方へ流れていった。