完璧生徒会長様の憂鬱。











お姫様みたいどころかこの劇の主役、お姫様は佐伯なのだ。





セリフの上に思いっきり佐伯と書いてあるから間違いないだろう。







「ア、アンタ、いくら顔が可愛いからって男よね?何してんの?」






「いやぁー、初めは俺が王子様役で満場一致だったんだけどね?そうしたらお姫様役の争奪戦が始まって大変なことになっちゃって。で、そんなことするくらいなら俺がお姫様で相手が男の王子なら誰も文句ないだろうって。ま、俺実際可愛いし」






「な、なるほどね」








引き続き苦笑いを浮かべる私に佐伯がことの状況をサラサラと説明する。







とんでもない荒業だけどその方法が1番収集つくのは事実なのだろう。








「で、会長は学祭何するの?メイド喫茶?」






「な訳ないでしょーが」








ニヤニヤとおかしそうに笑う佐伯をギロりと睨む。







冗談でもメイド喫茶なんてやるか。




ボロが出てしまうわ。














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