完璧生徒会長様の憂鬱。











「会長!!是非、お願いしますっ!!」





「蓮琉くんのお墨付きなら安心です!!」





「へ?」







右手と左手、両方の手を1人ずつに取られてしまい、冷静沈着会長モードの私でも突然のことに固まる。






う、嘘でしょ?







「落ち着いて。私じゃなくても適役なら私が紹介してあげるから……」






アワアワしながらも何とか断ろうとした。



したのがだ。







「ののかちゃん」





「……っ」







佐伯がにっこりと笑い口にした名前に表情を歪ませる。






その一言は私を従わせるには充分な訳で。







「……わかったわ」







私は王子様役を引き受けざるを得なかった。












< 153 / 207 >

この作品をシェア

pagetop