完璧生徒会長様の憂鬱。










「次の小道具用意してっ」





「背景準備できたっ?」





「こっちおっけーだよっ」







劇が始まったことにより、舞台裏はバタバタと慌ただしくなる。





ま、私の出番はラストだけだし、今はこれといってやる事がないからただ待機しているだけだけど。








「会長」





「何?」






にっこりと今はお姫様な佐伯に名前を呼ばれて素っ気なく答える私。





好きだと自覚して以来素っ気なさに磨きがかかっている気がするが、そうでもしないとこの気持ちがバレそうで嫌なのだ。







「キスシーンあるでしょ、これ」





「そーね」







散々練習してきたキスシーン。




だか、それはもちろん寸止め。






佐伯の意味のわからい言葉に首を傾げる。








何が言いたいんだ?佐伯は?













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