完璧生徒会長様の憂鬱。
パッ
舞台に光が指す。
「ああ、何て美しい姫君なのだろう」
聞き慣れた会長の透き通った声が聞こえる。
「どうか、私のキスで目覚めてください、姫」
いつもの練習と同じように会長が流暢にセリフを言っていく。
この後の流れは王子が膝をつきキスをする。
サラッ
頬に会長の細く柔らかい髪が当たる。
会長は俺にキスするよ。
俺のこと好きなんでしょ?
結ばれてハッピーエンドでいいじゃん。