完璧生徒会長様の憂鬱。











ゆきさんの言う通り、最近佐伯はお店に来ない。






あんなに私のことを面白がってベタベタにくっついていたのに今ではそれが嘘だったかのように家でも学校でも私とあまり関わろうとしないのだ。






それはそれで私にとっては好都合。




さっさとこの想いを消すにはうってつけの状況だ。






だけどそれが逆に私をモヤモヤさせているのだ。







「……っ」






気がつけば戻れない所まで佐伯にどっぷり浸かってしまったのかもしれない。








「ふーん。じゃあ、恋の悩みかな?」





「えっ」








余裕のある大人な表情で笑うゆきさんの一言に驚きで声をあげる。







ゆきさんの勘の鋭さに乾杯。







「私でよかったら何でも聞くよ?」







ゆきさんのあまりにも暖かい言葉。




それは頑なに本音を言おうとしなかった私に本音を言わせるには充分なものだった。












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