完璧生徒会長様の憂鬱。
「確かに人の気持ちは移ろいやすいものなのかもしれない。だけど私のこの想いは変わらない。これからの時間全てでそれを証明してあげる。だから信じてよ」
「………っ」
自信たっぷりな会長の笑顔がどんどん俺の心の隙間を埋めていく。
あぁ、もうダメだ。
「………好きなんだ、会長。俺は会長なしでは生きられない」
ストンッ
ゆっくりと会長の上に身を落とす。
俺の負けだ。
会長の言葉は本当はどこかで欲していたものだし、望んでいたものだった。
俺を陥落させるのにそれだけで充分。
「フフッ、やっと掴まえた、佐伯」
ぎゅっと俺の首に手を回させて愛おしそうに会長が笑う。
ドクンッ
心臓が跳ねる。
好きだよ、会長。