完璧生徒会長様の憂鬱。










「………ちょっとね」






佐伯に秘密を握られ、メイド件わんこにされた挙句、強制的に我が家に居座られている、なんて秀には正直に言えず言葉を濁す。






そんな私を見て何か察したようで秀は呆れたように笑いながら「ま、お前溜め込みやすいし、助けて欲しい時は遠慮なく言えよ」と言って軽く私の頭に触れてきた。






私は慣れてるからいいけど、こんなことされたら普通の女子なら一発で心を持って行かれるだろう。





眩しい笑顔だな、おい。







「きゃー♡やだぁー♡」




「蓮琉くぅん♡くすぐったいよぉ♡」




「私も、私も♡」






突然。




廊下を歩く私の耳に入ってきたのはお嬢様方の黄色い声。







「……はぁ」






この声の集団の原因がすぐにわかり大きなため息が漏れる。





………会いたくない相手だ。













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