完璧生徒会長様の憂鬱。
………タン………タン………タン………タン
「………」
私の後ろから私と同じくらいのスピードで歩く足音が微かに耳に入り、ふと朝のニュースのことを思い出す。
『〇〇市のメイド喫茶で働く、20歳の女性がストーカー被害に遭い、先日の深夜、襲われました。女性の証言では……』
ストーカー。
まぁ、こういうバイトをしている限りそういうことはよくある訳で怖いわけではない。
そもそもただ同じ道を歩いてるだけの人って可能性もあるし。
とりあえず用心して人がいるところをなるべく歩いて帰ろう。
そしてこの華麗なステップでさっさとストーカーを撒こう。