QUEEN of the JOKER


「…と、言うことで。瑞希が剣龍に入る事になりましたー!」


「何が"と、言うことで"だ。東城は散々嫌がってただろ。急になぜ…」


剣龍の本拠地に連れて行かれ、この間は入らなかった場所──・・・SSroomに入ったあたしは、この剣龍を束ねる総長・黒坂大和を正面に話していた。


謙也が調子良く、今までの黒坂に事柄、そしてあたしがこの剣龍に入ることを説明した。


「敵の数が多すぎる、だから入ろうかなって」


「…それだけか?」


「あと、日向さんを見つけるため」


黒坂はあたしの目をじっと見つめ、本当のことを言うのを待つ。それから、暫く。


「…参った。

もう一つは剣龍の掟に興味を持ったから。

JOKERと似てるとは言わないけど、あたしの掟と相性が良さそうだったし。




…それに、あたしは崩れたトランプ同盟の行き先を見守らなくちゃいけない。

JOKERの解散を出した身として、見守る義務がある」


黒坂はまたあたしの目をじっと見つめ、そして微笑む。


「…そうか、ならば歓迎しよう。瑞希。





─────・・・ようこそ、剣龍へ」





黒坂が伸ばした手をあたしは取った。
< 100 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop