QUEEN of the JOKER
「…と、言うことで。瑞希が剣龍に入る事になりましたー!」
「何が"と、言うことで"だ。東城は散々嫌がってただろ。急になぜ…」
剣龍の本拠地に連れて行かれ、この間は入らなかった場所──・・・SSroomに入ったあたしは、この剣龍を束ねる総長・黒坂大和を正面に話していた。
謙也が調子良く、今までの黒坂に事柄、そしてあたしがこの剣龍に入ることを説明した。
「敵の数が多すぎる、だから入ろうかなって」
「…それだけか?」
「あと、日向さんを見つけるため」
黒坂はあたしの目をじっと見つめ、本当のことを言うのを待つ。それから、暫く。
「…参った。
もう一つは剣龍の掟に興味を持ったから。
JOKERと似てるとは言わないけど、あたしの掟と相性が良さそうだったし。
…それに、あたしは崩れたトランプ同盟の行き先を見守らなくちゃいけない。
JOKERの解散を出した身として、見守る義務がある」
黒坂はまたあたしの目をじっと見つめ、そして微笑む。
「…そうか、ならば歓迎しよう。瑞希。
─────・・・ようこそ、剣龍へ」
黒坂が伸ばした手をあたしは取った。