QUEEN of the JOKER
「…?」


知らない人に話しかけられた。


振り返ると制服は着こなしているが髪は金髪の男子がいた。…あぁ、授業中にここにいるこの人は不良か、と悟る。


「そのネクタイ、2年だよね?1人でどうしたの?」


長身のその人はあたしの元へと来る。


「見かけない顔だし…その制服の着方だと尚更いないよね…?もしかして、転校生?」


あたしは頷いた。


「校舎の戻り方、分からなくて。…あの、玄関ってどこですか?」


「そこの角を曲がって真っ直ぐだよ」


「あ、ありがとうございます。助かりました」


長身の人はニコッと笑うと手を振った。


あたしはお辞儀をすると言われた通りの道へ走った。








「…不思議な子。不良なんて慣れてるって感じだな。ね、大和?」


「…睡眠妨害」


「大和いつもそれじゃない?俺達も授業に顔出さないと」


「眠い…」


「はいはい」


「離せよ…蒼夜」


「歩きながら寝ないの」


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