QUEEN of the JOKER
「転校生ー、遅刻だぞー」


教室に戻って来れたが案の定、先生にバレる。


…あぁ、最悪


さっきの女共なんてクスクス笑ってるし。


先生に謝って、先ほど和田君に交換してもらった席に戻る。


後ろからチョンチョンと肩をつつかれて振り返ると和田君が心配そうに顔を覗き込んでいる。


「大丈夫だった?」


…知ってるんだったら助けてよ。


「…大丈夫ですよ」


そう言ってまた黒板に目を向けようとした。


「よく迷わなかったな」


杉宮君が言う。


「どなたかに道を聞いたので」


「…誰だ?」


「知りません。青のネクタイ、でしたね」


あたしは今度こそ黒板に目を向けた。



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