QUEEN of the JOKER
…まずい。


「手荒な真似はしたくない。来てもらえないだろうか」


「…あたしは用件を先に言えって言ってんの」


「聞かなくても君なら分かるよね?」


…トランプ同盟の一翼、スペード事『剣龍』


…その最高5代幹部と呼ばれる奴らが


あたしの目の前にいる。


K(キング)…総長、黒坂大和を始め


J(ジャック)…副総長、橘蒼夜


スペードの2…新崎蓮


スペードの3…和田謙也


そしてスペードのA(エース)…杉宮夏也


…いくらあたしでも、ここを突破するのは至難の業だ。


トランプ同盟に属する族は互いに敵対していると言ってもいい。…むしろ、止めがなければ世間が緊張状態に陥るほど。


だからあたし達『JOKER』が存在した。


『JOKER』…それはかつて「弱きを助け弱きを守る」、言わば族同士の抗争から一般市民を守るためとして成立した。


始めは『名も無き族』として族同士の喧嘩を止めていたが最も険悪な4つの族を止めるために力で抗争を沈め同盟として結ぶことを約束させた。


それが『剣龍』『星蘭』『黒薔薇』『華仁』の4つの族。


族名がトランプのスペード、ダイヤ、ハート、クローバーと似ていたからか同盟は『トランプ同盟』となった。


そしてその同盟の監視役として『名も無き族』からゲームの邪魔をする『JOKER』と呼ばれるようになった。


トランプ同盟の族たちのJOKERに対する敵対心は大きい。


この剣龍も他ではない


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