QUEEN of the JOKER

「東城 瑞希です。よろしくお願いします」


教室に入るとやはり前方にはカラフルな髪色の集団。そして着こなしているとは言えない制服。


今のあたしとは正反対だった。


ピアスを付けていたりパーカーの上にブレザーという格好の人もいれば明らかにスッピンとビフォーアフター出来そうなケバい女の集団。


先生の「転校生」と言う言葉に反応したのか新たなクラスメイトはあたしをじっと見ていた。


…視線が痛いんだけど。


「えー、俺もっと可愛い子が良かったな」


「なんつーか…地味じゃね？」


うるせぇよ男子。お前らが派手過ぎるんだろ。


「今時黒縁メガネとか…キモッ」


「スカート長くない？なんか浮いてるよね〜」


お前らも黙れよ女子。初対面の人に失礼だな。


口に出しそうなのを抑え、軽くお辞儀をしてから先生に指定された先へと向かう。