QUEEN of the JOKER
「…答えるつもりはない、と言ったら?」


「その時は剣龍の総長として、JOKERの残党を潰すだけだ」


「あたしを"剣龍に忍び込んだ敵と見なす"わけ?」


黒坂大和は頷きもせずあたしをじっと見つめた。


「俺達は勝たなければならない。必ず、頂点に立つ」


「頂点を取って、何の利益があるの?」


「…お前に答える義務はない」


「…」


そしてまた生まれる静寂。


その静寂に息を呑む者も少なからずいた。


目を逸らしたら負け。


そんな気がしてならない。


「…一応聞くけど、解散した理由を話せば解放してくれるの?」


埒が明かない、そう考えたあたしは口を開く。


「…あぁ」


黒坂大和が頷くと、あたしはポケットからある物を取り出した。
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