QUEEN of the JOKER
「THE END…終わり、か」


「…日向さんがあたしに渡したそのトランプの意味…もう、分かるでしょ?」


「お前のところの総長はJOKER解散を予期してたってことか?」


杉宮の方へ振り向き頷く。


「日向さんはそれを渡した後から行方が分からなくなっている」


「えっ…どうして?」


和田に聞かれたがあたしには首を横に振るしかなかった。


「…そのケースの裏にあるカードにもっと早く気付いていればこんなことにはならなかった」


ケースの色は黒いし、まさかあんな所にあるなんて誰にも思わない。


「…ねぇ、じゃあ君達の基地の抗争後は?」


新崎に聞かれ、その時のことも話す。


「…日向さんからトランプを貰って数日、あの人はなかなか姿は現さなかったけど、あたし達は日向さんはまたどこかをほっつき歩いてると思って、いつものように本部で過ごしていたんだ。


…だけどある時、何かが起きた」


「何かって…」


「黒服の男達が突然現れて、何も言わずに本部を荒らし始めたんだ。突然の事だったし、その時本部にいたのはあたしを含めて15人くらいでそれに比べて向こうはその倍以上。


…何がなんだか分からなかったよ。あたしは誰かに殴られたのか気絶してね、目が覚めた時にはあのザマだった」


あの時の屈辱は今でも忘れられない。





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