QUEEN of the JOKER
「…」
「…」
しばらく無言が続く。
しかし、それを先に破ったのは黒坂だった。
「…お前が元JOKERだろうが、関係ない」
黒坂は腕を組むのをやめて歩き出す。
「…この学校の門を潜った時からお前は青道の者だ。青道を守ると言うのも俺達、剣龍の役目。俺には、お前を守る義務がある」
体育館の入り口で黒坂は振り返り、
「俺達の城に傷一つ付けさせはしない。
───・・・それが、俺達剣龍の掟だ。青道に手を出すという事は俺達への果し状と見なす」
「…そうなんだ」
…無気力そうに見えて、すごくマイペースそうで…でも、黒坂は…この総長は…
…………とんでもないほどに強い。
これが、『剣王』───・・・
「…忠告、ありがとう。あたしも出来るだけ、正当防衛くらいはするよ」
「…助かる」
黒坂は少し微笑むとまた歩き始め、そして思い出したかのようにまたこちらを振り返る。
「…琴葉の事、よろしく頼む」
「…え?」
天森さん…?
「…あいつは、家の事もあって昔から友達は幼馴染みの俺くらいしかいなかった。あいつも剣龍に入ってからは友達の心配はいらなくなったがこの学校の女子は、琴葉に近づこうもしない。───・・・なぜか、分かるか」
「…剣龍のQ、だから?」
そして黒坂は頷く。
そう、天森琴葉さんはこの男、黒坂大和が束ねる剣龍第2の権力者、Queenと言うポジションに立っている。…剣龍は、全国を争う、トップ4の暴走族だ。……それの第2権力者となると、周りに恐れられているに違いないのだ。
「…あいつにとってお前は、この学校で初めての女友達みたいなものだ。…だから…」
黒坂はその後の続きを言おうとして口を開いていたが、その口を閉じて、踵を返し再び歩き出した。
あたしもその言葉に、返事出来なかった。
「…」
しばらく無言が続く。
しかし、それを先に破ったのは黒坂だった。
「…お前が元JOKERだろうが、関係ない」
黒坂は腕を組むのをやめて歩き出す。
「…この学校の門を潜った時からお前は青道の者だ。青道を守ると言うのも俺達、剣龍の役目。俺には、お前を守る義務がある」
体育館の入り口で黒坂は振り返り、
「俺達の城に傷一つ付けさせはしない。
───・・・それが、俺達剣龍の掟だ。青道に手を出すという事は俺達への果し状と見なす」
「…そうなんだ」
…無気力そうに見えて、すごくマイペースそうで…でも、黒坂は…この総長は…
…………とんでもないほどに強い。
これが、『剣王』───・・・
「…忠告、ありがとう。あたしも出来るだけ、正当防衛くらいはするよ」
「…助かる」
黒坂は少し微笑むとまた歩き始め、そして思い出したかのようにまたこちらを振り返る。
「…琴葉の事、よろしく頼む」
「…え?」
天森さん…?
「…あいつは、家の事もあって昔から友達は幼馴染みの俺くらいしかいなかった。あいつも剣龍に入ってからは友達の心配はいらなくなったがこの学校の女子は、琴葉に近づこうもしない。───・・・なぜか、分かるか」
「…剣龍のQ、だから?」
そして黒坂は頷く。
そう、天森琴葉さんはこの男、黒坂大和が束ねる剣龍第2の権力者、Queenと言うポジションに立っている。…剣龍は、全国を争う、トップ4の暴走族だ。……それの第2権力者となると、周りに恐れられているに違いないのだ。
「…あいつにとってお前は、この学校で初めての女友達みたいなものだ。…だから…」
黒坂はその後の続きを言おうとして口を開いていたが、その口を閉じて、踵を返し再び歩き出した。
あたしもその言葉に、返事出来なかった。