QUEEN of the JOKER
「大和と何話したんだ?」


「…朝方、あんた言おうとしてた事って、生徒達が襲われてる事だったんだ。正直、ヒヤッとしたよ」


「やっぱりな。大和らしいな、正直に剣龍に招けばいいのによ」


「だから入んないって」


「…だが、そう上手くいかねぇのはてめぇもよく知ってんだろ?」


「…あたしはどこにも入らない。手を出してくれば返り討ちにするだけよ」


杉宮は溜め息を吐く。吐きたいのはあたしだってば。


「…俺も剣龍の幹部だ。城に手出せば、俺が蹴散らす」


彼は歩き出し、あたしの目の前に立つ。


あたしより頭一つと少し背の高い彼から威圧を受けるがあたしにはビクともしない。


「…それが、剣龍のAってもんだ」


「…言っておくけど、あたしに、助けなんかいらないから」


「…そうかよ。





─────・・・だったら」






ダンッ!!!












突然の事で動けなかった。


「───────・・・な」


背中にあたる固い物。


突然の事で思考停止した脳で目の前に映るのが杉宮と天井だと気付くのに時間がかかった。


そしてあたしは今、杉宮に机に押し倒されているのだという事も。
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