QUEEN of the JOKER
「次は助けねぇからな。自分の身は自分で守れ、メス猫が!」
「それ、そっくりそのままあんたに…言い返すから!」
「首切れてる奴が…意気がるな!」
「これは…引っ掻いただけ!」
回し蹴りした足が敵の脇腹を突く。
杉宮の重い拳が音を立てる。
状況は確実に、あたし1人で戦っていた時より変わっていた。
「つ、強過ぎるぞ、このコンビ!」
「に、逃げるぞ…」
「逃げるったって、前も後ろも剣龍に囲まれてるじゃねぇか!?」
敵の数もそろそろ減ってきていて、ようやく数えられるくらいになった。
「…やるな、東城瑞希」
「まぁね。あんたも、あんた等もやるね」
「てめぇに言われても嬉しくねぇな」
杉宮はいつものツンケンとした態度で言い放つ。
……あぁ、こいつらもなかなか面白い。