白い雪が降り積もるように
「そう急かさないでくれよ。……復讐の経過報告をしてくれないか?」
日下さんも蓬條に恨みがあるらしく、私が復讐すると言った時に協力することを申し出てくれた。
高校を辞めることも蓬條で働きながら復讐を考えるという案をくれたのも日下さんだ。
高校生に高校を辞めてまで復讐を遂げさせようと大人もどうかと思うけどね。
私は話したくなかったけど、彼に経過報告をする。
「──と言うわけですよ」
「凄いじゃないか、冬雪ちゃん。お父さん達も喜んでるんじゃないか?こんなに早く復讐を遂げようとしてるんだから」
うるさい、助けようとしなかった奴がそんなこと言うな。
うきうきとしている日下さんにそう言ってやりたかったが、苛立ちの方が勝っていてこの場をさっさと去りたい気持ちの方が強い。
私はテーブルに千円札を一枚置くと立ち上がった。