白い雪が降り積もるように
「……気持ち悪い」
食べ過ぎて気持ち悪いし、胃もたれする。
玖下さん辺り、胃薬持ってないかな?
そんなことを考えながら屋敷内の廊下を歩いていると、蓬條依良と玖下さんに遭遇した。
「顔色悪いけど、どうしたの?」
「細いから風邪引くんだと言われて、無理矢理大量に食べさせられました……」
「……き、気の毒に」
気の毒にと言いながらも笑いを堪えている蓬條依良に殺意が芽生えた。
看病してもらったときに殺意が芽生えなかったのは風邪を引いていたからだ。
私は確かに彼に殺意を抱いている。