白い雪が降り積もるように
4.残酷な真実≪中編≫
≪依良side≫
「おい、依良。これはどういうことだ?」
気を失った彼女を俺の部屋まで運んで、ベッドに寝かせると良威が尋ねてきた。
それは俺が聞きたいよ。
母さんと話終えて部屋に戻ろうとしたら叫び声が聞こえて、来てみたら彼女が錯乱してたんだから。
でも、気を失う直前。
彼女は憎んでいるはずの俺に向かって手を伸ばしてきた。
まるで、その手は助けを求めているように思えた。
「俺も分からないよ。俺よりもお前の方が先にいたんだから分かるんじゃないのか、良威」
振り向いてそう言えば、良威は苛立ったように頭をガシガシとかいていた。
「……意味わかんねぇこと言ってたよ」
「意味が分からないこと?」
「ああ。『私の復讐はお門違いだったのかもしれない……』ってな」
良威の言葉で、俺は全てを理解した。
「おい、依良。これはどういうことだ?」
気を失った彼女を俺の部屋まで運んで、ベッドに寝かせると良威が尋ねてきた。
それは俺が聞きたいよ。
母さんと話終えて部屋に戻ろうとしたら叫び声が聞こえて、来てみたら彼女が錯乱してたんだから。
でも、気を失う直前。
彼女は憎んでいるはずの俺に向かって手を伸ばしてきた。
まるで、その手は助けを求めているように思えた。
「俺も分からないよ。俺よりもお前の方が先にいたんだから分かるんじゃないのか、良威」
振り向いてそう言えば、良威は苛立ったように頭をガシガシとかいていた。
「……意味わかんねぇこと言ってたよ」
「意味が分からないこと?」
「ああ。『私の復讐はお門違いだったのかもしれない……』ってな」
良威の言葉で、俺は全てを理解した。