白い雪が降り積もるように


それでも、協力しているということは良威は彼女に惚れてしまったのかもしれない。




あの男の娘だとはいえ、彼女は何も知らなかったはずだ。




そうじゃなかったら、復讐なんて考えない。




良威から視線を外すと、ベッドで浅い呼吸を繰り返しながら眠る彼女を見た。





女の子が背負うには大きすぎる復讐という言葉。




彼女がどんなに俺に殺意を向けて来ようと、俺は彼女に殺意を感じない。





もし、俺が恨むのなら彼女の父親であって彼女ではないから。





「依良、てめぇはこの女のことをどう思ってる?」



眠っている彼女を見ていると、良威が声をかけてきた。




どう思ってる?



そんなの……。





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