白い雪が降り積もるように
「別に何とも思ってない。俺の性格を知ってるだろ、俺は他人にも俺自身にも興味がない」
「ああ、知ってるよ。それなのに、寂しがり屋で人から裏切られるのを嫌うんだよな」
「……知ってるなら何故聞く?」
俺と良威は双子だ。
でも、容姿以外似ているところはない。
性格も違うし、趣味嗜好も違う。
「さあな。でも、思うんだよ」
「何を?」
「てめぇはそいつを好きになるってな……」
俺が彼女を好きになる?
そんなこと有り得るのだろうか?
たとえ、彼女の復讐を止めさせられたとしても、恋心を抱くなんてないだろう。
何せ、俺は他人にも俺自身にも興味がないんだから……。
余程俺が気難しそうな顔をしていたのか、良威は呆れたようにため息を吐き、睨み付けてきた。