白い雪が降り積もるように
6.気付かぬ感情
あれから数日が経ち、私はあんなことがあったというのに蓬條依良の世話している。
この前は復讐を止めさせるようなことを言っているくせに、当の彼は何の行動も起こしていないようだ。
まあ、私も復讐に行き詰まってるんだけどね……。
昼はいつもと変わらない仕事をこなし、あっという間に一日が過ぎていく。
学生だった頃は一日が遅かったように感じたけど、今は不思議と早く感じる。
まるで、時間が私の復讐を長引かせようとしているようにも思えた。
「あー、疲れた……」
仕事を終え、お風呂と夕食を終えるとクイーンサイズのベッドにダイブした。
スプリングが良いからか、何回かベッドの上で身体が跳ねた。
それさえも最近は心地よく感じる。