白い雪が降り積もるように


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それから数時間後。



「紗也様、寝てしまいましたか……」




遊び疲れたのか、紗也様は蓬條依良の腕に抱かれて眠ってしまった。




「久々に遊びに来て楽しかったんだよ。今回は君もいたしね」




「紗也様は私ではなく、依良様と来れたのが嬉しかったのでしょう。私はあくまでおまけです」




「そんなことないよ。紗也は君によくなついているから俺こそおまけなのかもしれない」




彼は苦笑いを浮かべながら、小さな妹を抱え直した。




紗也様は大好きな兄にだっこされているからか、彼の肩に顔をつけて穏やかに眠っている。




……この子は本当に蓬條依良のことが大好きなんだ。




そう感じてしまうほど穏やかな寝顔だ。





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