白い雪が降り積もるように
確かにあの時も紗也様を見つけて嬉しそうだった。
でも、その紗也様に怖がられてしまい、癇癪を起こしてしまった。
もし、その癇癪が可愛い妹に拒まれたショックを隠すための行動だとしたら──。
「アイツはただ、誰かに必要とされたいだけなんだ。だから、君に必要とされて嬉しかったんだと思うよ」
「……っ!?」
「……気付かないとでも思った?君は良威と協力して、俺や蓬條に復讐しようとしてるんでしょ?」
顔色を変えることなく、穏やかにそう言った蓬條依良。
この男は何処までお見通しなのだろうか?
私や良威が協力関係にあるような素振りを見せたつもりはない。