白い雪が降り積もるように
うわぁ……、ドラマみたいなイケメン執事って本当にいるんだー。
眼鏡をかけた知的な顔立ちをした玖下さんは某執事漫画に出てきそうな程の整った容姿をしていた。
「玖下さん、依良は何処に行きましたか?部屋にはいないようなのですが……」
「依良様ならピアノを弾きたいと言って、東棟のホールへ向かわれましたよ。私も今からそちらへ向かいますので、篠田さんも一緒にお連れ致します」
「助かります。私は急いで社長の元へ戻らなくてはならないので……」
達也さんは時計を確認すると、パタパタと来た道を戻って行った。
そして、私は玖下さんと共に東棟のホールへ向かった。