白い雪が降り積もるように


「言っておくけど、彼に聞いても何も知らないよ。俺は彼に復学のことは話してないからね」




「だろうな」




「なら、彼に構わないでくれる?あと、理由は言ったよね」




「ああ、聞いた。でも、理由がお前らしくない」




理由を知らないと言っていたくせに、本当は知ってたの!?





やはり、この女は信用できない。




というより、信用する気はないけど……。




蓬條紗良に苛立ちを感じながら私は目の前で会話している親子の姿を見ていた。





親子だというのに、繰り広げられる会話はあまりにも素っ気ない。




お互いに探りあっているのに、興味を持っているようには思えないほど冷たくもある。






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