白い雪が降り積もるように
──────────────
─────────
─────
───
「此処が東棟のホールです。……大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です……」
玖下さんの問いにふらつきながら答える。
何故、ふらついてるのかと言うと彼の歩く早さに追いつくのに小走りだったからだ。
身長が高く、足の長さのもある彼とは違って、私は162㎝ほどで女子の方では高い方かもしれないけどこれとそれとでは話は別だ。
どうにか、ふらつく足をその場に踏み留まらせ、ホールの前のドアに立つ。
この中に蓬條依良がいる。
速く鼓動打つ心臓を押さえながら、ドアを開けた玖下さんに続いてホールへと足を踏み入れた。
そして、私は言葉を失った。