白い雪が降り積もるように
「私も傲慢だな……」
病室に向かう廊下を歩いていると、秋葉の部屋から笑い声がした。
秋葉の友達でも来てるのかな?
一家心中の生き残りという事情が事情なだけに、秋葉は個室に入院している。
だから、この笑い声は秋葉のものに間違いない。
「秋葉、そんなに笑ってどうし──!?」
秋葉の病室に入ると、お見舞いに来ていた人物に言葉を失う。
何故、彼が此処に……。
すると、私の姿に気付いた秋葉は手を振ってきた。
「あ、冬雪姉!いらっしゃーい」
「なななななななな……」
「どうしたの、なを連呼して?分かった!玖下さんがイケメンだから見惚れてるんだ!」
「な、何故、アンタが此処に!?」
秋葉の言葉を無視して、私はお見舞い客を指差した。