白い雪が降り積もるように
その先には一人掛けの椅子に腰かける蓬條依良の姿があった。
てか、玖下って何!?
「ん?お見舞いだけど?」
「だから、何故、お見舞いに!?あぁ、もう!ちょっと来て!」
私はお見舞いに持ってきたプリンを秋葉に渡すと彼の手を掴み、病室から連れ出した。
そして、人気の少ないテラスへと出る。
「何故、アンタが此処にいるの!?私、病院言ってないよね!?」
「敬語抜けてるね。まあ、良いけど」
「仕事の時に敬語で話すの嫌だけど話してるんだからオフくらい多めに見て!それより、質問に答えて!」
「嫌とか言っちゃうんだ」
クスクスと笑うだけで質問に答えてくれない彼に苛立ちを覚え、殴りかかろうとした。
でも、その拳はあっさりと蓬條依良に止められた。