白い雪が降り積もるように
何か様子が変だ。
一方的に電話を切るような子じゃないし、何より声に元気がなかった。
直感的に嫌な予感がしてならない。
私はポケットにスマホをしまうと、蓬條依良の部屋へと急いだ。
部屋に着くなり、彼に説明すると急いで病院に向かうように言ってくれた。
蓬條依良も秋葉のことが心配らしく、一緒に着いてくることになった。
玖下さんに車を回してもらって、病院へと急ぐ。
「秋葉!」
秋葉の病室に着くと秋葉は車椅子に乗って、開け放たれた窓の傍にいた。
「冬雪姉、依良さん……」
ゆっくり振り向いた秋葉の顔に目を見開く。
目の下にはクマが出来、顔色も悪かった。
人は一晩でこんなにもやつれるのかというほど、秋葉はやつれていた。