白い雪が降り積もるように


丸みを帯びた女の子らしい文字で綴られた秋葉の想い。




最後まで自分よりも私を心配してくれる温かい手紙。




目の奥から溢れてくる涙が手紙に落ちて、弾けた。




「秋葉……」




手紙がくしゃりと音を立てて、シワが寄った。




「……君も秋葉ちゃんも似た者姉妹だね。本当に言いたかったことを素直に言えない、不器用な姉妹だ」





彼は私に近付いてくると、その色白な筋張った細い指で涙を拭ってくれる。




私の涙を拭うのはいつも彼だ。




私がこんなにも泣き虫になったのは彼のせいだ。



彼が優しすぎるから、泣いてしまうのだ。






< 275 / 422 >

この作品をシェア

pagetop