白い雪が降り積もるように
ホントに卑怯だ。
この人はいつでも私の気持ちを惑わす。
あれほど憎かったのに、今はそんな気持ちすら抱かない。
あれほど殺したかったのに、今はそんな気持ちすら抱かない。
今はただ、この人の温もりを感じていたい。
それが私の今の素直な気持ちだ。
でも、それを彼に伝えることはない。
彼は多分、私を可哀想な子としか思っていない。
それなら、もうその優しさを向けないで欲しい。
その卑怯な優しさが私には酷だから……。