白い雪が降り積もるように
≪依良side≫



彼女が部屋に戻った後、俺は彼女に見せた手紙を引き出しにしまった。




そして──。




「覗き見とは良い趣味をしているな、良威」




窓の外を睨み付けた。




窓の外のベランダには良威がいて、俺に見つかったことが分かると部屋に入ってくる。




「ラブシーンを見せつけるお前に言われたくねぇよ。そういうことに疎いくせに、手が早いじゃねぇか」





「……あんなのラブシーンに値しないよ。お前の頭は中学生だね」





減らず口の双子の片割れの言葉に苛立ちを感じ、その苛立ちをぶつけた。




まあ、言い返す俺も減らず口だけどね。





俺は机に頬杖をつくと、目の前の良威を見た。





本当に俺にそっくりな双子の片割れ。





なのに、何故こんなにも性格が合わないのだろうか?





彼女とその妹は年齢も容姿も違うのに、あんなにもお互いを想いあっているというのに……。






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