白い雪が降り積もるように
「な、何してるの!?雪降ってるのに……っ」
窓を開けて小声で言えば、視界が雪の白から赤に代わる。
目の前に広がるのは良威が着ている赤いパーカー。
それと、規則正しい良威の心音。
ようやく私は良威に抱き締められているのだと気付いた。
「ら、良威……?」
名前を呼べば、良威はそっと身体を離した。
私のいる中の方が視線が少し高いはずのに、背の高い良威と向かい合わせに立つと変わらなかった。
目線が一緒で、目の前にいる良威は熱っぽい眼差しで私を見ていた。
そして──。
「俺さ、お前が好きだ」
突拍子もなく、発せられた告白。
私は一瞬理解できなかった。
でも、良威の今までの行動を考えると冗談だとすぐに分かった。