白い雪が降り積もるように
『それは今はどうでも良い。良威、お前、最近どうだ?』
「どうって?」
『相変わらず、依良には勝てないのか?』
何事も直球で言ってくれるのが圭二叔父さんの良いところでもあり、悪いところでもある。
その性格は俺自身と同じだ。
だから、普通だったら不快に感じるのに圭二叔父さんに言われると不快に感じない。
「ああ、勝てないよ。アンタがあのババァに勝てなかったのと同じだ」
『相変わらず、お前は俺に似てるな』
電話の向こうで圭二叔父さんは笑っていた。
自分でも似ていると思う。
似ているからこそ、俺はあの母親から疎まれているのだろう。
俺は無意識に力を入れていたのか、スマホがミシリと軋む音が聞こえた。