白い雪が降り積もるように
5.傷痕
その夜。
「いててて……」
私は皮の剥けた唇に薬を塗っていた。
もう沁みて沁みて痛いけど、擦りすぎてなったことだ自業自得だ。
薬を塗り終えると、保湿を兼ねたマスクを装着する。
しばらくはマスクをする生活だ。
「さて、寝ようかな……」
時計は既に11時を回ろうとしている。
電気を消して、ベッドに入るとすぐに睡魔が襲ってきた。
その睡魔を誘われるがまま、私は眠りへと落ちていく。
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5.傷痕